BAISER

コンセプト：くちづけ
タグ：メロディアス、演奏個性、 V系世界観、耽美、女型Vo、巻舌系Vo

　SHAZNAのNIY(Gt)の弟がドラマーを務めるバンドであり、音楽性においても共通点がある。Voの紫さんが女型であることがその最もたる理由である。しかしBAISERはツインギター構成をとっており、SHAZNAに比べハードなロックサウンドを聴かせてくれる。バンドのコンセプトがくちづけである故か、甘く優しいバラード曲やポップでメロディアスな曲も多い。

Vo:紫-YUKARI-
　V系らしい美しい世界観を表現した歌詞を多く描き、自身の甘い歌声でそれを活かしている。バラード系を歌うと女型という事もありとにかく甘く優しい。積極的に作曲を行ないメロディアスな楽曲を作る事を得意とした。必要に応じてボーカルエフェクトを積極的に用い通常時との対比を行なったいる（毒、Flora等）。ライブでは安定感のある歌声を披露していた。

Gt:水月-MIZUKI-
　ギターソロにおいては高揚感のあるチョーキングやフレージングを得意とし（プリズム・、エンジェル等）楽曲を多いに盛り上げている。エフェクティブなサウンドも好んでいるようで様々なエフェクターを飛び道具的に使用する（毒、赤い破片等）。音色はボトムのしっかりとしたオーバードライブサウンドを用いる事が多い。

Gt:零-REI-
　シンセギターも使用するリズムギター。君のいない世界ではそのギターシンセサウンドの面白みを大いに楽しむ事ができる。リズムギターとしての零さんはディストーション系のハイが強い音色を好んでいる。これはリズムギターにしては非常に特徴的であり、この零さんの音色がBAISER独特の世界観に大きな影響を与えている。

Ba:泰祐
　BAUSERの演奏陣の中ではもっともアグレシブであり、存在感も大きい。手数が大きく、躍動感のあるフレーズでBAISERの楽曲を盛り上げている。繊細なサウンドにおいてもベースをおとなしくさせるような手法はあまりとらず、流れるようなベースラインで数多くの場面でバンドサウンドを引っ張っているといえる。

Dr:桂
　V系だけでなく多くのロック音楽は、ダウンビートというスネア（小太鼓）を２・４泊目にもってくるアプローチを好むものなのだが桂さんはそれをあまり用いない。サビメロでは4ビートでスネアを使用する事も多く、個性的なドラミングである。印象としてはスピード感があり、よりポップな聴こえ方をする。

おすすめ曲TOP5

1.en fleur（メロディアス：5、攻撃性：2、V系世界観：5）
　インディーズ期の代表曲。ギターの美しいコーラスアルペジオフレーズが散りばめられている、キメ細かいカッティングギターサウンド、ぐいぐい引っ張っていくベースライン、桂さんらしいテクニカルかつ繊細なドラムアプローチ、それらが紫さん(Vo）の歌声に心地よく溶け込んでゆく。BAISERの音楽性・魅力が詰まった一曲。
　PV動画：　http://www.youtube.com/watch?v=lvGVr948aJ0　
　収録アルバム：「Terre」

2.プリズム（メロディアス：5、攻撃性：3、V系世界観：4）
　アニメ「ゴクドーくん漫遊記」のOPとして使用された知名度の高い曲。アニメのタイアップではあるが内容は何一つ遠慮する事のない躍動感と美しさを兼ねたBAISERサウンドである。紫さんのメロディセンスが如何なく発揮された楽曲で、各メロ毎の役割がしっかりとしている。Aメロはひたすら美しく、Bメロで男らしく、サビで中性的な歌い上げをされていてまさに女型Voならではの見事な所業である。もしアニメでしか聴いた事のない方はギターソロ後の「神々しく甘いDメロ」も是非聴いてみて頂きたい。
　PV動画：　http://www.youtube.com/watch?v=bQCP6LD5S6E
　LIVE動画：　http://www.nicovideo.jp/watch/sm10047901
　収録アルバム：「華」

3.くちづけ（メロディアス：5、攻撃性：1、V系世界観：5）
　バンドのコンセプトでもある「くちづけ」をモチーフに作られたシングル曲。特筆すべきは紫さんの甘く優しい歌声・歌詞、そしてそれを包み込む優しいシンセサウンドである。歌詞やモチーフは非常に甘く優しいものであるが、演奏内容はBAISERらしく堂々たるV系ロック姿勢を貫いている。 Aメロでの「交互に交錯するツインギターアプローチ」はBAISERの特徴でもある。
　PV動画：　http://www.youtube.com/watch?v=Mm2Qf8dNsIw
　収録アルバム：「Terre」　「La luna」

4.赤い破片（メロディアス：5、攻撃性：1、V系世界観：4）
　メジャーで発表したアルバム「華」に含まれている楽曲。歌詞に「君は今何を見るの？何を聞き、思ってるの？帰らない…汚れていた僕は今も君を探して…」とあるように会えない愛しい人に対して歌ったバラード曲。まず紫さんのメロディセンスと歌声の魅力だけでも十分素敵なのだが、それに加え演奏が非常に個性的である。幻想的なシンセサウンド、トレモロを駆使した浮遊感のあるコード弾き、そしてBAISER得意の瑞々しいアルペジオフレーズ、これらが絶妙なバランスで散りばめられ感動を誘う。
　収録アルバム：「華」

5.フローラ（メロディアス：5、攻撃性：3、V系世界観：4）
　メジャーで発表したアルバム「華」に含まれている楽曲。ポップでメロディアスでありながら、ダークで毒々しい要素も盛り込んだ複雑な楽曲。インディーズ期に得意としていた禍々しい演奏をキャッチャーなサウンドに溶け込ませた手腕は見事である。難解な内容ではあるがバンドサウンドとして捉えるとチームワークが良くとれていて後期のBAISERの真価を発揮した一曲といえる。
　PV動画： http://www.youtube.com/watch?v=k-bEkz-j44s
　収録アルバム：「華」