儚い恋愛をテーマにした歌詞と感情表現豊かな歌声が特徴の直さん(Vo)、 そしてそこに多彩な表現力を持つ演奏陣がサウンドを盛り上げる。シャッフルを駆使したリズミカルな音楽も好む一面もあるが、 シリアスで感動的なメロディ、ドラマティックな楽曲展開こそ彼らの神髄なのではないだろうか。
Vo:直
透き通るような美しい歌声。声量も大きく、ピッチも比較的に安定している。
自身の歌詞では恋愛をテーマにした儚いものが多いが、楽曲の終盤には前向きなメッセージを描く事が多い。
ライブでの印象は少し異なり、盛り上げめに積極的に煽りを行なっていた。
Gt:えりぜ
スライド奏法、グリッサンド奏法、ダブルストップを織り交ぜたギターソロが特徴的で、
メロディセンス・和声学にも長けているため非常にドラメティックな仕上がりになる。
エフェクターにおいてはハーモナイザーを好んで使う傾向があり、オーバドライブ系の温もりのある音色を奏でる。
Gt:雪希
リズミカルな楽曲では攻撃的なディストーションサウンドを、バラード調の楽曲では繊細で美麗なコーラス系のアルペジオサウンドを奏でる。
ライブパフォーマンスは激しく、特に直さん(Vo)と代わりがわりに歌うパフォーマンスは非常に個性的であった。
Ba:Takaya
激しくリズミカルな楽曲では抑え役に転ずる事が多い。
他方でバラード系の楽曲ではギター隊が音数を減らす傾向があるのでベースラインが良く動く事になる。
16ビートの間を活かした印象的で丁寧な演奏を奏する事ができる。
Dr:旬奈
ショットの強弱にとても気を使うドラマー。フィルは短めではあるが的確に楽曲の接続部分を盛り上げる。
ハイハットの使用が比較的多くきらびやかな演奏が特徴といえるのではないだろうか。
1.バイバイ(メロディアス:4、攻撃性:3、V系世界観:4)
当曲は大別すると二段構成になっており、カレンの持つ二側面を一曲で味わえる。序盤はリズミカルなアプローチ、Bメロ以は感傷的な降メロディアスンサウンへと展開していく。悲痛の中にも希望を見出そうと儚い内容を歌い上げる直さん(Vo)、スライド奏法を活かした感動的なリードギター、終盤でテクニカルなブリッジミュートサウンドを使用するえりぜさん(Gt)、終始丁寧で麗しいアルペジオを弾く雪希さん(Gt)、心揺さぶるベースライン、彩豊かなドラミング、それらが絶妙に織り交ざる事により唯一無二のカレンサウンドに仕上がっている。 歌詞においては悲しい別れを受け入れつつも最後に「また会う日までバイバイ…偶然にまた出会えたら…」と表現している。
収録アルバム:「Primary song memorial 想の旋律 (ベスト)」
2.ALIVE(メロディアス:4、攻撃性:3、V系世界観:4)
バンドコンセプトと深く関わる内容で、悲痛な生の中に前向きな答えを見出そうとしていくメンバーの熱いメッセージが込められている。えりぜさん(Gt)の多彩なギターアプローチを楽しめ、終盤にはきらびやかなツインリードで華を添える。シングルバージョンではロック調であるが、アルバムに収録されている「so
long Ver.」ではBPM(テンポ)を下げ、アコースティックギターを使用したバラード調の仕上がりになっておいる。
PV動画: http://www.youtube.com/watch?v=mVTrrYXQkxU
収録アルバム:「flow(シングル)」 「Reset、Primary song memorial 奏の旋律 (ベスト)」
3.Willings(メロディアス:5、攻撃性:1、V系世界観:4)
本当に大切な人と出会えた喜びを歌ったバラードソング。「僕は君と…これが最後の恋でありますように…」の表現はなんとも直さん(Vo)らしい。アコースティックギター主体の楽曲ということもあり、リズム隊の演奏も目立っているが、見事なまでに抒情的な表現をしている。ギターソロを奏でるえりぜさん(Gt)も巧みでありスライドとダブルストップを活用した感動的な表現を実現している。
収録アルバム:「Reincarnation」 「Primary song memorial 奏の旋律 (ベスト)」
4.belongs(メロディアス:5、攻撃性:2、V系世界観:4)
大切な人との別れの辛さがリアルに伝わってきてしまうかのような悲痛なバラード曲。本曲ではピアノやストリングスを効果的に使用しており、バンド演奏とオケ演奏の重なりがドラマティックである。曲の中盤でまるで時がとまったかのような展開になり、えりぜさん(Gt)らしい感極まるギターソロへと移行するのも特徴。
PV動画: http://www.youtube.com/watch?v=yBk4OPTfdLA
収録アルバム:「belongs」 「Primary song memorial 想の旋律 (ベスト)」
5.葵の月(メロディアス:5、攻撃性:3、V系世界観:4)
カレンらしいパワフルなギターソロ(ハーモナイザーを使用)に牽引されていくかのようなバンドアンサンブルで、彩豊かな展開をみせる。Aメロでの雪希さん(Gt)のアルペジオとストリングの絡みがなんとも美しい。サビメロ大胆に使用されるクラッシュ(ドラム)も印象的である。サビ後にV系らしい語りもある。
PV動画: http://www.youtube.com/watch?v=sT9mGoQH8-U
収録アルバム:「song memorial 想の旋律 (ベスト)」